従業員の“社員食堂へのニーズ”を企業が把握しておくべき理由

前回、ご利用者の社員食堂へのニーズについて、記事にさせて頂きました。
あわせて、ご利用者の満足度が向上する為にケイ・エフ・ケイが行っている対策や工夫についてもスポットを当ててお話させて頂きました。

【参考リンク】
前回の記事「現代の社員食堂に求められているもの」はこちらをご覧になって下さい。

さて、前回の記事の締めに「企業様も利用者アンケートを実施し従業員のニーズや現状を把握しておくべき」と書いたのですが、今回はその理由と、実際に企業様との商談で体験した社員食堂への「ニーズに対しての取り組みや投資」についてお話させて頂きます。

 

●利用者だけではなく、利用していない人に目を向けてみよう

今回は「食堂を利用していない人」の層に着目してみましょう。

一般企業様が社員食堂を導入し、福利厚生に力を入れて満足度の向上を促す努力を行ったとしても喫食数(利用率)の割合が低ければ、意味をなさなくなってしまいます。
食堂にかかるコストは少ないものではありません。
そのコストが無駄になってしまいます。

従業員のニーズを把握していない中での投資や努力は、方向性が誤っている可能性が高い為、最悪、本末転倒な結果に終わってしまう事もありえます。
これは、現在すでに社員食堂をお持ちの企業様、社員食堂の導入を検討されている企業様、双方が注意すべき点だと考えられます。
勿論、利用率が減った場合、委託業者が利用率下落の原因を調べる必要がありますが、同時に企業様も利用者が何故減っているのか、利用していない従業員のニーズは何なのかを把握する事も大事であると考えられます。

これからの導入を検討されていらっしゃる企業様は投資の方向性を間違えない様にニーズや要望、大きく言えば利用者になる従業員様がイメージする「理想の社員食堂像」を事前にリサーチし、把握して準備を進めていく事が必要でしょう。

 

●従業員が食堂を利用していない理由とは

アンケートを取ると社員食堂を利用しない主な理由として、「美味しくない」「金額が思ったより高い」「メニューが少ない」「飽きた」等が多く挙げられます。

社員食堂を利用する理由で最も多い意見に「安いから」が挙げられるので、真逆の「思ったより高い」と意見が挙げられているのは印象的です。
社員食堂=コスパに優れていると一概には言えないという事でしょう。

つまり、利用される人によって、あるいは利用する社員食堂によって、「社員食堂の高い安い」は決められるという事です。
中にはもっと節約する為に自作でお弁当を作り、昼食代を浮かせている方もいると思われます。

一方で、金銭面だけではない理由も寄せられています。

 

●サービス面で従業員は満足しているか

食事代以外の理由にスポットを当てますと「サービスの低下」が挙げられます。
サービスの内容を維持し、ご利用者にさらなるサービスを提供する為には、委託給食業者も様々な“クオリティー”の維持が必要となってきます。

委託費の削減は、そのまま人員体制の削減に直結するため、提供時間の遅れやメニュー数の少なさに現れてしまいます。

例えば、メニュー数の充実を希望されるご利用者にお応えする事も難しくなってしまいます。
この様に人材不足では、サービス面の低下が連鎖的に起こってしまいます。
また、安過ぎる食事単価(食材費)では使える食材が限られてしまい、料理の質の低下に直結してしまうのです。

 

●内装や設備に投資する企業様もいる

・食堂を改装した

私が商談させて頂いた中に「利用率を上げる為に食堂のリフォームをしたい」と、ご相談を頂いた企業様もありました。

社内アンケートで「食堂が古い」「清潔感が無く雰囲気も悪くなってきている」との意見が従業員から多く寄せられていたそうで、清潔感溢れる空間を作りたいとの意向で壁や床・テーブルや椅子も全て新しい物に一新し、リフォームを行ったそうです。
その企業様は「リフォームのタイミングで業者も見直そう」とお考えになられて、有り難い事にお声掛け頂き、コンペにも参加する事が出来ました。

・食堂に特設の施設

社員食堂の横に特設ルームを新設される企業様もありました。
本や雑誌、コーヒーメーカー等を設置し、社員食堂とは雰囲気の異なるカフェラウンジの様な憩いの場を設け、社内の良い雰囲気作りに力を入れる企業様もいらっしゃいました。

こちらの企業様がそのような施設を導入した理由は、従業員より寄せられた「ラウンジを作って欲しい」というシンプルな意見が決め手だったそうです。
「社員食堂の内装や設備の一新」にあわせて給食会社の切り替えをおこなう企業様も年々増えてきていると実感しております。

 

●費用を見直してみる

ハード面ではなく委託業者への委託費や食材費といったソフト面を見直し、サービス面の向上を図る企業様もあります。

外食で例えますと、食べ放題格安の焼き肉チェーン店で食べるお肉と、肉にこだわった個人経営の焼き肉店で食べるお肉では明らかに味が違うものです。

お肉の質だけではありません。
店舗の内装や食器類、お店の空間の雰囲気等のハード面でも雲泥の差がある事は言うまでもないでしょう。
内装を一新した企業様の意向とリンクする部分でもありますね。
やはり“良い空間で食べる良い食事”は格別な物があると感じます。

20200803img_01

 

全てではありませんが、上記の様にサービス面を維持し利用率を上げる為に我々委託業者も日々、食堂の現状把握や従業員の声に耳を傾け情報収集し改善に努めております。
ですが、現在ケイ・エフ・ケイへ委託して頂いている企業様も胸の内を全て話してくれているのか、私たちが把握出来ていない部分もあるのではないか、と不安がないわけではありません。

委託給食業者と一般企業様は、良い評価といった話しやすい事だけではなく、不満や要求といった話にくい事も腹を割って話せる密な間柄作りも“良い食堂を維持する大切な方法”だと私は思います。

委託業者と企業様が一丸となって従業員のニーズを把握して、より良い社員食堂を維持する事が出来れば利用率も自ずと上がっていくのではないでしょうか?
それでもなかなかサービス面が改善されず、利用率の低下が止まらないと感じた時は委託業者を見直すタイミングだと思っていいでしょう。

この記事を読んで頂いた企業様が“サービス面の向上”へ少しでも参考にして頂けたら幸いです。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事