和食の基本は出汁です。
同じ材料でも、きちんと取ることで格段に味が変わります。
今回は一番出汁、二番出汁、昆布出汁、煮干し出汁と、おもな基本の合わせ出汁の説明をしたいと思います。
【一番出汁】
・おもに吸い物など
◆材料
水 1800cc
昆布 15g
かつお節(血合い抜き)80g
◆作り方
- 鍋に水と布巾などで拭いた昆布をいれ、火にかける。
ポイント
強火にすると昆布の旨みが出きらないので、中火くらいにする。 - 95℃ぐらいになったら箸で昆布を取って昆布の固さを確認して、十分に旨味が出たかをみたうえで、昆布を取り出し火を止める。
ポイント
沸騰させると昆布の臭みが出るので気をつける。
また、昆布を爪で刺して入り、表面がふくれるくらいが丁度よい。 - 差し水をして90℃ぐらいに温度を下げる。
ポイント
温度が高いとかつお節の渋みがでてしまう。
また、低いと酸味が出るので、温度には気を付けること。 - かつお節を入れて、箸で沈め、アクを取る。
1~2分置いておく。
ポイント
かつお節の旨みを十分に出す。 - ネルを敷いたこし器でこす。
ポイント
絞らないこと。
【二番出汁】
・煮物、合わせ出汁の基本
◆材料
水 1800cc
昆布 15g
かつお節(血合い入り) 65g
◆作り方
- 鍋に水と布巾などで拭いた昆布をいれ、火にかける。
ポイント
強火にすると昆布の旨みが出きらないので、中火くらいにする。 - 95℃ぐらいになったら箸で昆布を取って昆布の固さを確認して、十分に旨味が出たかをみたうえで、昆布を取り出し火を止める。
ポイント
沸騰させると昆布の臭みが出るので気をつける。
また、昆布を爪で刺して入り、表面がふくれるくらいが丁度よい - かつお節を入れて、箸で沈める。
ポイント
一番出汁を取っり終わった、かつお節を再利用し、その分、新しいかつお節を減らしてもよい。 - 沸騰したら弱火にしてアクを取りながら10~15分煮出す。
- 澄んだ琥珀色になってきたら、ネルを敷いたこし器でこして、軽く絞る。
【昆布出汁】
・鍋物、湯豆腐、おかゆ、など。
◆材料
水 1800cc
昆布 20g
◆作り方
- 水に昆布を入れて一晩漬けておく。
- 使う時に昆布を取って火にかけて使用する。
【煮干し出汁】
・汁もの、野菜の煮物など。
◆材料
水 1800cc
昆布 5g
煮干し(そうじをしたもの) 600g
◆作り方
- 煮干しの頭と内臓を取り、昆布は布などで汚れを拭いておく。
- 水に煮干しと昆布を入れ、一晩漬けておく。
- こしてから、火を入れて使用する。
●おもな基本の合わせ出汁
【吸いもの汁】
◆材料
一番出汁 1800cc
塩 7g
薄口醤油 少々
酒 少々
◆作り方
- 一番出汁を火にかけ熱くなったら、
塩、酒、薄口醤油を加える。
★吸い物
【天ぷら出汁】
◆材料
二番出汁 300cc
濃い口醤油 50cc
みりん 50cc
かつお節 20g
◆作り方
- 二番出汁に濃い口醤油、みりんを合わせ、火にかける。
- 沸騰したら火を止め、かつお節を入れる。
- 少々置いてからこす。
★天ぷら
【旨出汁】
◆材料
二番出汁 240cc
薄口醤油 30cc
みりん 30cc
かつお節 15g
◆作り方
- 二番出汁に薄口醤油、みりんを合わせ、火にかける。
- 沸騰したら火を止め、かつお節を入れる。
- 少々置いてからこす。
★玉子豆腐
【土佐酢】
◆材料
二番出汁 300cc
薄口醤油 50cc
みりん 50cc
酢 100cc
昆布 5g
かつお節 20g
◆作り方
- 二番出汁に薄口醤油、みりん、酢、昆布を入れ火にかける。
- 沸騰してきたら、火を止め、かつお節を入れ、少々置いてからこす。
★胡瓜の酢物
手間のかからない既製品の出汁もよいですが、きちんと材料から取った出汁を使うことによって、他の食堂と一味違った差別化が図れるでしょう。
一番出汁、二番出汁、昆布出汁、など素材ごとに出汁を使い分けおいしく作りましょう。