
厨房スタッフの人材不足に悩んでいる保育園様が多いです。
長年、保育所を訪問していますが、ご担当者と面談をするたびに施設の給食業務における労務管理の難しさを実感します。
調理師や栄養士、パートの人材確保はもちろんのこと、スタッフの現場教育、欠員の補充といった労務管理は永遠のテーマといえるのかもしれません。
新規採用や欠員補充が難しいのは、「即戦力」が求められるからだと思われます。
園児に美味しい食事を安全安心に提供するためには、一定のレベルの知識と技術をもった人材が必要不可欠です。
また、何百食も提供する大企業の社員食堂の厨房と異なり、保育所の厨房は比較的小規模であり、抱えられるスタッフの数にも限りがあります。
つまり、新人をゼロから育てる余裕がない、ということです。
追い打ちをかけているのが、昨今の人材不足です。
飲食業界、給食業界も人材不足は例外ではありません。
訪問しているある保育園では、いくら募集をしても応募がない、有料の人材広告の費用対効果を考えると頭が痛い、採用しても定着しない、という話を毎年のようにされています。
これは極端な例かもしれませんが、自園で給食運営をされている保育所では程度の差こそあれ同様のお話をお聞きします。
人がいない、定着しないといった緊急事態をどうやって乗り越えているのかお聞きすると、多くの保育所様が、保育スタッフや事務スタッフに厨房のヘルプをさせていました。
中には園長や副園長が厨房に入っているというケースもありました。
しかしながら、あえて厳しい言い方をすればこの対策は付け焼刃にすぎません。
問題を先伸ばしにしているだけであって解決にはなっていないのです。
事実、私が訪問している保育園様では、同様の状況が続いてしまっています。
安全衛生の観点からでも、専属の厨房スタッフ以外の人間が厨房に入って作業をすることはリスクが大きいと言わざるをえません。

給食提供という視点からだけでなく、園全体の運営を俯瞰したときに、保育スタッフや事務スタッフ、あるいは責任者の立場にある人間が厨房に入ることは、園本来の業務から人材を割いていることであり、マイナスです。
人材不足の状況はしばらく続くことが予想されています。
比較的女性の占める割合の多い保育所の厨房スタッフの特性を鑑みると、産休や育休の対応も考えなければならないでしょう。
現実問題として産休や育休のたびに穴を埋めてくれる人材が都合よく見つかるとは思えません。
そこで解決策のひとつとして、給食業務の委託を考えてみてはいかがでしょうか。
委託給食というとシステム化されて、これまで園で培ってきた給食の伝統が失われる、コスト優先で内容が貧相になるというイメージを持たれるかもしれません。
確かに大手給食会社はシステム化されているのでそういう側面はあります。
しかしながら地元に密着した給食会社であれば、これまでの園で培ってきたものをうまく取り入れて運営することが可能です。
労務管理も給食会社に一任することができます。
厨房の対応に追われていたスタッフを本来の業務に集中させることができます。
給食委託への抵抗感があるのでしたら、付き合いのある給食会社に、実際に委託したときに現在の給食運営はどうなるのか聞いてみてはいかがでしょうか。
きっと、現在の給食の良いところを引き継いでくれる給食会社が見つかるはずです。


