明けるのが早かった今年の梅雨。
これから先の暑い季節が長くなりそうですね。
夏バテしないように、食事や生活リズムを整えていきましょう。
ところで、皆さんは「中性脂肪」について考えた事はありますか?
近年コロナの自粛をきっかけに悪化した方も多く、「どうすればいいの?」という質問を受けることがあります。
中性脂肪は、特に食生活に連動して変化の出やすい数値。
努力の成果が反映されやすいので、ポイントを押さえて工夫していきたいですね。
では、そのポイントとは??
1)エネルギーを余らせない
「中性脂肪」と聞くと、「脂肪のとり過ぎ」と考えている方もいるようですが、必ずしもそうではありません。
私たちの体はエネルギーが余ると、体の中に脂肪として蓄える仕組みになっています。
そのため、まずは「体の中のエネルギーが余る状態を作らない」というのが、中性脂肪を抑えるために重要です。
そこでキーになるのは「体重管理」。
基本的に体重が増えるというのは「エネルギーが余る」という状態です。
「まずは減量」と言われて耳が痛い方もいるかもしれませんが、それだけ減量が効果的ということでもあります。
適正体重を超えている方(BMI25以上)は、減量が第一歩になりますね。
そして必ずやっていきたいのは、毎日の体重測定です。
「増えていそうだから体重を測らない」という気持ちはとてもよく分かりますが、体重を測らなければ体重が落ちるということも当然ありません。
体重をコントロールするには、まず現状と向き合うことから。
増えていても罪悪感を持つ必要はなく、あくまで自分分析の測定と考え、気持ちを楽に続けていきましょう。
自分の増減パターンが把握できて、「何をすれば良いのか」も分かりやすくなります。
「体重はいつも適正範囲なのに、中性脂肪が高いんだよね」という方は、ドカ食いをしていないかをチェック!
朝食を食べずに夜はガッツリ食べる…というのは、中性脂肪が上がりやすいパターンです。
その後寝るだけのタイミングにドカーンと食べ物が入ってくることで、「エネルギーが余る」という状態ができ、体に溜め込もうとして中性脂肪が上がってしまうというイメージですね。
朝お腹が空かないから朝ごはんを食べたくないと感じる方は、夕食の量を見直してみましょう。
起きた時に空腹感があるように夕食量を調整するのが、中性脂肪を上げにくくするポイントです。
2)糖質は控えめに
ご飯や麺類、パンなどの主食、お菓子や甘いドリンクなどの砂糖の多い商品。
糖質を多く含むこれらのアイテムが多くなると、中性脂肪が上がりやすくなります。
例えば、ラーメンにご飯、ざる蕎麦にいなり寿司。
こんな組み合わせに覚えはありませんか?
カレーや牛丼なども、ご飯の量が多くなりやすく糖質が多くなるメニューです。
こんなメニューがよく登場していると感じたら、ひと工夫をしてみましょう。
ラーメンなら冷やし中華やタンメンなど、具材でボリュームアップして、お供のご飯類は控えるのが理想です。
もの足りない時には、棒々鶏のような野菜のとれるメニューをプラスすると良いですね。
また朝食や昼食を毎回甘い菓子パンで済ませてしまうという方。
栄養価が偏って夏バテの原因になる上、それが中性脂肪を上げている可能性もあります。
サンドイッチやピザトーストのような甘くないメニューが理想形。
ですが!どうしても甘さが欲しい場合には、甘くない食パンにハチミツやジャムを塗って食べるのがお勧めです。
メロンパンや甘いデニッシュパンなどは、パン生地そのものにも砂糖が多く練り込まれているため、舌で感じる以上に砂糖の量やカロリーも高め。
パンそのものが甘くない食パンをベースにすることで、中性脂肪も抑えやすくなります。
夏場に朝食を抜いて1日中スポーツドリンクで水分補給するのも、まさに中性脂肪を上げやすくするパターンなのでお気を付け下さい。
そしてポリフェノールや食物繊維の多い果物。
身体に嬉しい働きが満載ですが、糖質も多く量とタイミングには注意が必要です。
量は1日200g程度を目安に、タイミングは朝~夕方までの早めのタイミングが良いですね。
夏場にも飲みやすく、手間も値段もお手頃な果汁100%フルーツジュースで代用したくなるところですが、ここはやはり生フルーツがベスト。
中でも甘いバナナやぶどうよりは、オレンジや日本の梨の方が糖質控えめなチョイスになります。
既に数値が高い方は、これらを定番にしたいですね。
3)野菜、海藻、きのこ類は毎食
健康に良い食事を考えた時に必ず出てくる野菜、海藻、きのこ類。
食物繊維が栄養素の吸収を緩やかにしてくれるため、中性脂肪も上がりにくくなります。
そのため、食べる時にはこれらの食材をお供にすることが大切です。
夏はそのまま食べられるトマトやきゅうりを常備したり、洗ってそのまま添えられるベビーリーフなども活用しましょう。
焼肉にも人参やピーマン、エリンギなどを添えるのをお忘れなく!
夏野菜の中でも、とうもろこし、枝豆、南瓜は糖質が多めなので、これらに偏らず色々な野菜を組み合わせるとベター。
ゴーヤや茄子に加えて、キャベツやモロヘイヤ、小松菜などの葉物野菜は積極的に摂りたい食材です。
過去に記載した海藻類や汁物の活用も参考にして、今の食事にちょっとプラスしてできることを探していきたいですね。
4)運動とアルコール
食事を減らすのは辛い!甘い物も食べたい!という方は、その分消費を増やしてみましょう。
運動も、もちろん中性脂肪を下げることに貢献してくれます。
ただし、ウォーキング1時間半で消費するカロリーは概ねドーナツ1個程度。
運動は単純なカロリー消費だけでなく、溜め込みにくい身体作りにも貢献してくれますが、食の工夫も併用することで遥かに数値改善はしやすくなるのです。
そしてアルコールの飲み過ぎも、中性脂肪を上げる原因に。
お米を抜けばチャラ…と思われがちですが、お米のビタミンや食物繊維など、中性脂肪を下げるのに良い成分が減るため、数値のコントロールには不利になります。
週単位で休肝日を入れながら、中性脂肪に響かない飲み方を探っていきましょう。
ポイントを押さえた工夫で、あなたの身体を上手にコントロールして下さいね♪
エミ