前回は成功するダイエットのコツを食べ方からお伝えしました。
今回は早速、具体的な食べ物のチョイスについて考えてみたいと思います。
「ダイエットの時、何を食べればいいの?」
栄養士として、こんな質問をされることが時々あります。
最初の頃は意味が分からなかったのですが、のちに「食事の代わりに何を食べれば良いの?」と聞かれていることに気付きました。
食事に置き換えられるほど、栄養素がバランス良くとれる自然食材。
残念ながら、そのような食材はありません。
それでも、「◯◯だけ食べるダイエット」のような減量方法はこれまでもいくつも提唱されていますね。
また、最近は「糖質制限ダイエット」という方法もよく耳にしますが、これも「これさえ減らせば良い」というシンプルな方法を求めるが故かもしれません。
ただ、このように極端な方法だと、結局はバランスが大きく崩れ、他の病気に繋がりやすいのも事実です。
では、どうすれば極力シンプルに健康的な減量ができるのか?
栄養相談などを通じて感じるのは、ダイエットに失敗してしまう人、一度痩せてもリバウンドする人は、「減らすこと」のみを頑張る傾向があるという事です。
とにかくカロリーを減らすために、ご飯を減らしてみる、ざるそばだけにしてみる、あるいは食事を丸ごと抜いてみる…。
でも、それだとバランスが崩れるのはもちろん我慢の連続。
結局は長続きしない人がほとんどです。
そこで私がお勧めしたいのはダイエットの時の「積極的に食べたいメニュー」のリストを増やすこと。
食べられない物だけに注目するのではなく、食べても良いもの探しをするのです。
安心して食べられる料理の選択肢が多ければ多いほど、ダイエット中の楽しみも増えますよね。
以下のポイントを参考に、あなたの「積極的に食べたいメニュー」を探してみましょう。
1)葉物野菜と仲良くなる
なかなか痩せられない人で圧倒的に多いのが「野菜不足」。
野菜は低カロリーで食物繊維豊富な食材ですが、これが不足するとお腹いっぱいになりにくく、結果としてカロリーの多いご飯や肉などのおかずを沢山食べてしまいます。
「野菜をたっぷり食べる」という事は、太りにくい体にするためにまずは押さえておきたいポイントです。
中でも緑の葉物野菜はカロリーが低くダイエット中の安心食材。
小松菜、キャベツ、レタスなど…少なくとも夕食には必ず、そして出来れば毎食登場させたいですね。
習慣付くまでは、「朝に必ず野菜サラダを食べる」「夜には毎日青菜のお浸しを食べる」のように料理のパターンを決めておくと、食材の買い忘れを防ぎ、もれなく食べやすくなります。
野菜炒めは油を使うからNG!と考える人もいますが、その油を恐れるよりはしっかり野菜を食べることが大切。
この時も「葉物野菜」を多くとれる物に焦点を当てると、カロリーダウンします。
例えば中華では、酢豚より葉物野菜中心の回鍋肉や、海老(あるいは肉)と青菜の炒め物、八宝菜などがカロリー控えめなメニューです。
ラーメン好きならキャベツがたっぷり乗ったちゃんぽんを選ぶと、ダイエット向きのチョイスになりますよ(^ ^)
野菜を食べよう!と思って積極的にサラダを食べる人も多いですが、「ポテトサラダ」「マカロニサラダ」のようなマヨネーズで和えたサラダは逆に高カロリー。
減量時にサラダを食べるなら、やはりレタスやキャベツ、ベビーリーフなど緑の葉物中心のサラダが安心です。
2)海藻、こんにゃく類は買い置きを
低カロリーな食材の代表である、海藻・こんにゃく類。
野菜と同じく食物繊維も豊富で、ダイエットの便秘予防にも貢献してくれます。
減量したい時には、これらも毎日の食卓に上げていきましょう。
常備菜になるひじきの煮物を作るのも良いですし、サラダや麺類にワカメを乗せるのもGOOD。
カロリーを控えつつ腹持ちも良くなります。
最近は、コンビニでもパックのメカブやモズク酢の他、ひじきのサラダや刻み昆布の煮物などのお惣菜も豊富に見つかるようになってきました。
作るのが苦手、時間がないという人は、これらもどんどん活用して下さいね。
また「焼きのり」はボリュームこそないものの、パリパリとした食感と独特の香りは満足度アップに。
実は脂肪を燃やす時に必要なビタミンB2が多く、さりげなくダイエットを応援してくれる食材です。
ご飯を食べる時に1口分ずつ海苔で包みながら食べることで「ゆっくり食べること」にも繋がります。
ラーメンにも海苔のトッピングは存在感もあり、満足度も上がりますね。
そして、こんにゃくも賞味期限が長く買い置きしやすい食材。
ただ自分で料理する時はアク抜きしたり味を染み込ませるのに時間がかかったり、ちょっと面倒…と感じるかもしれませんね。
そんな場合は、すぐに食べられる商品を利用しましょう。
例えば「こんにゃくそうめん」や「刺身こんにゃく」のような商品。
タレとセットになっていて、私自身もおかずが足りない時のお助けの1品にしています。
味を染み込ませた「玉こんにゃく」なども、そのまま1品にできて便利ですね。
3)きのこ類は「いつもの料理」に加える
和食にも洋食にも使い勝手が良いきのこ類は、ボリュームアップに最適。
体調管理のためにも、どんどん使って欲しい食材です。
料理の邪魔をしないだけに、なくても違和感を感じない事も多いので、意識して使う事が大事ですね。
お買い物は「まとめ買い」という人は、しめじや舞茸などをほぐして冷凍しておくと、日持ちもしますしサッと使えます。
いつもの焼きそば、いつもの野菜炒め、いつものスープなど、作り慣れている料理に具材としてもたっぷり加えるのがお勧め。
市販のパスタソースにも、きのこをレンジでチンして加えれば、手作り感のある1品に。
きのこだけでソテーしたり、ホイル焼きにすることもできるので、お気に入りの料理を探して下さいね。
さて、ここまで読んで頂いた皆さん、普段の食事に「積極的に食べたいメニュー」はどの位見付かりましたか?
ほとんどないと感じた人は、まずはこれらを増やすことが健康的なダイエットへのステップになります。
たくさん見付かった人は、毎食登場させることを意識して。「減らすこと」だけでなく「増やすこと」に焦点を当て、長く続けられるダイエット習慣を習得していきましょう♪
エミ