福祉施設の食事で春の七草

来年はどんな年になるかな?

まだ一ヶ月ほど残していますが、今年は皆様にとってどんな年でしたか?
喜びや悲しみ、私のような凡人はどうしても年の前半の記憶は薄れてしまって、後半の記憶で一年を振り返ってしまいます。

大きなケガや病気をせずに一年を過ごせたことが、一番うれしいことかも知れませんね。
来年はどんな年になるのかな?

 

春の七草

「せり なずな  ごぎょう はこべら ほとけのざ
すずな すずしろ  これぞななくさ」
覚えやすい五七五七七の短歌調で現代に伝わっていますね。


新しい年を祝い、お正月気分がまだちょっと残っている1月7日は五節句のひとつ、「人日(じんじつ)の節句」です。
この日は「七草粥」を食べて邪気を祓い、一年の無病息災と五穀豊穣を祈るとされていました。

しかし、現在の「七草粥」の意味は、お正月で飲み過ぎ、食べ過ぎた胃腸を休めるような意味合いが近いような気がしますね。

 

・芹(せり)
<豆知恵>
田んぼや川辺にあって、一ヶ所に「せり」(競)合って生えることから「せり」と呼ばれている。

・薺(なずな)
<豆知恵>
中国では止血剤。ヨーロッパでは通風などの薬として使われている。
「薺」は「撫菜」(なでな)からの変化で、撫でたいほどカワイイ菜。
または、夏には枯れて無くなる事から「夏無」(なつな)とも言われている。

・御形(ごぎょう、おぎょう)
<豆知恵>
菊科で柔らかい薄緑の葉に黄色の花がつぶつぶになって咲く。
別名「ほうこぐさ」とも言われ、茎も葉も白い細かな毛に覆われている。
昔は草餅の材料でした。

・繁縷(はこべ、はこらべ)
<豆知恵>
春に道端でよく見かける撫子(なでしこ)科。
タンパク質、ビタミンB、ビタミンCなどが多く、昔は食用として使われていた。
また、これを炒った粉に塩を混ぜて、歯磨き粉としても使っていました。

・仏の座(ほとけのざ)
<豆知恵>
菊科で本当の名は「田平子」(たびらこ)。
上2枚の葉のつき方が仏様の円座に似ていることから、「仏の座」と呼ばれるようになった。
春に黄色い花が咲き、若葉は食用になります。

・菘(すずな)
<豆知恵>
知っている方のほうが多いかと思いますが、「蕪」(かぶ)ですね。
昔は「鈴菜」(すずな)と呼ばれていました。
形を見ると、「鈴菜」って言われていたのが分かる気がします。
黄色い花も咲きます。

・蘿蔔(すずしろ)
<豆知恵>
こちらもみなさんご存知かと思いますが、大根です。
今は「大根」と呼ばれていますが、昔は「すずしろ」と呼ばれていました。
こらちは「蕪」と違ってイメージが湧かないですね。
花は白か、薄いピンク色のものが咲きますよ。

 

七草粥の調理ポイント

昨今、一般家庭で七草粥を召し上がる家庭はどの位あるかな?
若い人たちや一人暮らしの方は食べる機会が少なくなっているかもしれません。
もしかすると、七草粥の存在すらも知らない人がいるかもしれません。(笑)

給食では、一般の食堂ではなかなか提供できませんが、お年寄りが暮らす福祉施設では1月7日の朝食、または昼食で提供しています。

調理のポイントは、先ほどの七草を細かく刻み、粥を作るときに混ぜ込みます。
その他、さっと茹でてパスタに入れて七草パスタや汁物の具に使ったり、少し味を加えた粥に玉子を入れて雑炊のようにして食べてもいいですよ。
たまには変化球を投げて、食べる人を驚かせたりするのも楽しいですね。

 

それでは、また。

仕入部 T

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