
皆さんは痩せている人を見て、どう感じますか?
太っている人に比べて、痩せている人の方が格好いいと思われる傾向にあり、あまり問題を感じない方も多いのではないでしょうか?
令和6年の国民栄養調査によると20代女性の17.1%がBMI(体重÷身長÷身長)18.5を切る「やせ」となっています。
特に若い女性は「痩せている方が可愛い」という価値観があり、その影響を受けているのでしょうね。
ですが、これによって貧血や不妊症、骨密度の低下など、将来の健康に対しても弊害を及ぼすことがあります。
BMIの推奨値は、50歳以上で20以上、さらに65歳以上は21.5以上となり、年齢を重ねるごとにボーダーラインが上がっていきます。
太り過ぎないことと同様に、痩せ過ぎないことも健康維持に大切なのです。
では、なぜ体重が少な過ぎてはいけないのか?
その理由は「筋肉量」。
体重が少ないとエネルギーの貯金や体にかかる重量負荷が少なく、筋肉量が上がりにくくなります。
筋肉は体を動かすモーターとなるため、私たちが活発に動くために欠かせないもの。
また、筋肉を動かすためにガソリンとして糖質を使うため、筋肉が多くあればあるほど糖質を多く消費できるようになります。
これによって、血中に余る糖質を減らし、血糖値や中性脂肪を抑制してくれるのです。
そして、筋肉が多いと消費エネルギーも上がるため、余分な内臓脂肪が溜まりにくくなるメリットも。
このように筋肉にはパワーだけでない様々な働きがあります。
それだけに、筋肉が減ると血液の状態も悪化し、病気にも直結してしまいます。
では、筋肉質に体重を増やすにはどうしたら良いのでしょうか?
筋肉増量には、運動に加えて、十分なエネルギーと適度なたんぱく質が必要。
ですが急激に材料を補給しても、体の処理能力が追い付かなければ、脂肪として溜まってしまいます。
ペースを急ぐと脂肪が増えるリスクも高いため、1ヶ月に1kg程度を目安にしてゆっくり増やすことがお勧めです。

そのために重視すべきは朝食。
朝食のたんぱく質は3食の中で最も筋肉量を上げるのに貢献します。
このタイミングで20g以上のたんぱく質を補給しておきましょう。
また、ご飯やパンなどの主食で活動のエネルギーを摂ることもお忘れなく。
糖質とたんぱく質を一緒に摂ることで、たんぱく質の吸収も高めてくれます。
たんぱく質が多く含まれるのは、肉や魚、卵や大豆製品、乳製品など。
例えば、ご飯+焼き鮭やサバ缶、パン+ハムエッグ+ヨーグルトといった組み合わせなら、たんぱく質20gを満たしやすくなります。
この時、野菜や海藻きのこ類が入った汁物を加えて食物繊維を増やし、腸内環境を整えましょう。
腸内環境が整うことで、筋肉も付きやすくなる上、血液の数値悪化も防ぎやすくなります。
ちなみにご飯やパンなどの主食も、1食分で5g前後のたんぱく質を含む上、食物繊維の供給源にもなって腸内環境を整えます。
主食をきちんと食べる習慣も、筋肉を上げる理想的な増量に欠かせません。
また、筋肉は1日の中で合成や分解を繰り返しながら育っていきます。
食後は合成が、空腹時は分解が進むため、食事を抜くと分解がどんどん進んでしまいます。
朝はもちろん、1日3食おかずを揃えて食べることも、大切ですね。

ところで、カロリーアップするのに、つい安くて手軽なカップ麺や甘いお菓子に手を伸ばしがちですが、これらは質の良くない油や砂糖、塩分が多く、体重が少ないのに体脂肪が多い「かくれ肥満」を招く可能性も。
まずは主食の量を増やす、間食でナッツ類やバナナを食べるなど、質の良い糖質と脂質を増やしていきましょう。
最後に、筋肉量を上げるために、朝はプロテインのみを飲むという方もいます。
確かにプロテインは効率良くたんぱく質を補給できますが、食事代わりにしてしまうと必要な糖質や食物繊維が不足してしまいます。
おにぎりしか食べられない状況でプロテインを足す、
筋トレ後に補給するなど、あくまで補助的に使うようにしましょう。
主食に加え、肉や魚などのおかずが揃った食事なら、1食に必要なたんぱく質は補えている可能性が高いです。

ちょい足しに便利なのは、無調整豆乳や牛乳。
コップ1杯で6~7gのたんぱく質を含みます。
食事で足りないかな?と思ったら、これらを口にしてはいかがでしょうか?
無調整豆乳であれば、コレステロール0で飽和脂肪酸も少ないため、脂質異常が気になる方にもお勧めです。
痩せていれば良いではなく、必要な筋肉が維持できる食生活で、年齢を重ねても活き活き過ごせる身体でいたいですね。
エミ

