寒い冬になると、鍋料理の頻度が高くなりませんか?
野菜がたっぷり食べられて、準備もシンプル、おまけに体も温まる鍋料理は、忙しい師走にもぴったりの料理です。
色々な食材を使えて飽きにくいのも、頻度が高くなる理由かもしれませんね。
昔は大勢で囲むイメージでしたが、今は一人鍋用の鍋もあり、幅広い方々にとって作りやすい料理になっているかと思います。
さて、そんな鍋料理は、シンプルなだけに栄養バランスは具材の選び方に大きく左右されます。
いつものお鍋も、自分の体調や目的に合わせて具材を組み合わせることで、より体に優しい料理に(^ ^)
そこで今回は、いくつかのテーマ別にお勧めの具をチョイスしてみました。
1)ダイエットしたい人は
鍋料理として、多くの方がまず思い浮かべるのは、値段もお手頃でスーパーでも手に入りやすい豚肉ではないでしょうか?
豚肉は全般的にビタミンB群が豊富。
中でも糖質を燃やすビタミンB1が多いので、体を動かしながら健康的なダイエットをする時にお勧めです。
選ぶ時には脂身の多いバラ肉ではなく、脂少なめのもも肉やロース肉に。
赤身多めだとビタミンB群が多い上、カロリーも低くてお得です。
鍋料理は油を使わないという点ではヘルシーなのですが、1人前の量が分かりにくく食べ過ぎてしまいがちなのが注意点。
ダイエット時はお肉ばかりではなく、より野菜やきのこ類を食べることを意識しましょう。
肉を口に入れたらその後2~3口は野菜やきのこ類…となるように、これらはたっぷり用意しておきたいですね。
必ず入れたい野菜は、白菜、キャベツ、春菊などの葉物野菜。
全般的に食物繊維が多く低カロリーなきのこは何でもお好みの物でOKです。
ですが!きのこの中でも見た目がスリムなえのきは、豚肉同様ビタミンB1が多いという特徴があります。
どれにしようか迷ったら、えのきを加えるのも賢いチョイスです。
2)運動好きや貧血予防にはこれ!
豚肉よりちょっと贅沢な牛肉も、旨みたっぷりで鍋の具にぴったり。
全般的に鉄分や亜鉛、マグネシウムなどのミネラルを多く含んでいます。
貧血が気になる方やよく運動をする方、質の良い睡眠を得たい…という方にもお勧めです。
とはいえ豚肉同様、脂の乗った牛肉は飽和脂肪酸も多く、食べ過ぎると肥満や脂質異常症の原因にも。
極力赤身で、美味しく食べられる物をチョイスしたいですね。
豚肉同様、肉を一口食べたら野菜やきのこ類を食べる、を忘れないようにしていきましょう。
牛肉だとどうしても食べ過ぎてしまう、体重も気になる、という方は、牡蠣もお勧め。
鉄分が多い上に、亜鉛やマグネシウムは牛肉よりグンと多く含まれています。
日本人に不足がちなカルシウムも多くミネラル満点!カロリーも低いので安心です。
更年期が気になる方にとっても、しっかり摂っておきたい栄養素なので、いつものお鍋の具に少量加えるのも良いかもしれません。
これからが特に美味しい牡蠣、苦手でなければぜひご活用下さいね♪
また野菜でビタミンCをたっぷりとることも、鉄の吸収率アップや疲労回復を高めるのにお勧め。
水菜などの野菜は食感が残る程度にサッと加熱して食べたり、大根おろしを添えるなど、火を通し過ぎずに食べる工夫も良いですよ。
3)風邪をひきやすい人は…
安価な鶏肉はビタミンAが多いのが特徴。
粘膜を整えて免疫力を上げてくれます。
胃にも優しく、風邪気味の時、季節の変わり目で体調を崩しやすい時にもピッタリ。
骨ごとぶつ切りになっている物を使えば、良いダシも出てお鍋がより美味しくなりますね。
同じく胃腸をケアしてくれるキャベツや椎茸などのきのこ類を加えれば、ほっこり身体を労わってくれます。
また体を温めてくれる長ねぎも、風邪予防には欠かせません。
鍋に相性の良い春菊は、鼻水や咳の症状を和らげる食材と言われていて、風邪予防対策の頼もしい味方です。
具材選びに迷ったら、ここにぜひ春菊を加えてみて下さいね。
4)冷え解消には
身体の力を高めて温めてくれるのはラム肉。
寒い北海道でラム肉を使ったジンギスカンが食べられてきたのは、身体を温める必要があったからかもしれません。
冷え性には、そんなラム肉を使ったしゃぶしゃぶがお勧めです。
また最近はジビエ料理の1つとして、鹿も売られているようですが、こちらも体を温めつつ鉄や亜鉛などのミネラルが豊富な素材。
質の良い血液作りにも効果が期待できます。
これまで機会がなくまだ食べたことがありませんが、期待があったら試してみたい食材の1つです。
もしご縁があったら、一度トライしてポカポカ効果を検証してみて下さいね。
ラム肉も鹿肉もちょっと…という場合は、海老を殻ごと加えてみたり、野菜で温めるという手段もアリ。
その場合、ニラや生姜、ピリリと辛い唐辛子が向いています。
寒い冬に、辛いキムチ鍋を食べて、汗が吹き出してくる体験をした方も少なくないのでは?
ただし、唐辛子のような香辛料は使い過ぎると粘膜が荒れますので、喉や口の中がヒリヒリしない程度の適量を心がけましょう。
5)骨を丈夫にしたい人は
骨の健康に欠かせないカルシウムとビタミンD。
これらを強化したいなら、鮭を使った石狩鍋はいかがでしょうか?
鮭には油断するとつい不足してしまいがちなビタミンDが抜群に多く含まれています。
ここにカルシウムの多い素材を組み合わせると最強ですね。
カルシウムを補ってくれるのは、お鍋料理にピッタリの豆腐!
絹豆腐より、煮崩れにくい木綿豆腐がカルシウムも多めです。
さらに野菜は、水菜や小松菜などがカルシウム豊富な上、鮭や豆腐では摂れないβカロテンやビタミンCも補強できます。
これらも是非たっぷり加えていきましょう。
ちなみにビタミンDはきのこの中では舞茸に多いので、もし鮭が苦手であれば舞茸を具に加えるのも良いですよ。
さあ、次回やってみたい鍋料理は見付かりましたか?
すでに自分に合った具材を選んでいた方は、身体が求める物を上手にキャッチしていたのかもしれませんね。
自分の身体の状態にアンテナを張り、食材のパワーを借りて寒い冬を元気に乗り切っていきましょう!
エミ