梅雨時が旬!「梅」のある生活で元気に過ごそう

 

毎年爽やかな5月が過ぎると、ジメジメとした梅雨がやってきます。
その頃になると熟して収穫される「」。
梅雨(つゆ)の字に象徴されるように、梅は1年の中でもこの時期限定の食材です。
お店に並んでいるのを見ると「もうそんな季節なんだなぁ」と感じますね。

梅は分類で言えば果実類ですが、桃やぶどうなどの果物のように基本的にそのまま食べることはなく、加工した状態で口にします。
収れん作用を持ち、喉の渇きや咳、下痢を止めるなどの作用があるそうです。
お腹を壊した時に梅干しを入れたお粥を食べるとホッとしますが、これは梅の働きから考えても理にかなっているのですね。

免疫力も上げてくれるので、普段の食生活に少しずつ取り入れていくのがお勧め。
コロナと共存する今の時代にも心強いアイテムです。

特に梅雨時は蒸し暑く食中毒が増える時期ですが、梅は抗菌作用も高い食材。
ご飯と梅干しを組み合わせた「日の丸弁当」は、お弁当を傷みにくくする知恵の1つです。
湿気が増して暑い季節に向かう梅雨時に梅が熟すというのは、積極的に使って!という自然からのメッセージのようにも感じます(^ ^)

私自身は、特別に「梅好き」というわけではありませんでしたが、歳を重ねて自分や家族の健康を考えるうちに自然と食生活の中に浸透するようになっていました。
そして極力安心なものを探していくと、結局は材料の見える手作りに辿りつき…。
今では、毎年完熟梅と青梅を仕入れて、1年間の食生活のために「梅仕事」をしています。

そんなわけで、今回は「」にクローズアップしてみました。

20220523img_01

 

1)青梅

全体が緑で硬い状態の「青梅」。
まだ周りの硬い青梅は潰れにくく、水分に漬け込んでも液が濁りにくいのが特徴です。
梅のエキスを出して楽しむシロップ漬け梅ジュース梅酒などに使われます。

生の果実は青酸の毒がありますが、こうやって加工すると毒は抜けるそうです。
竹串でおへそのようなヘタをポロッと取っていくのも意外と楽しい作業。
普段は市販のジュースやお酒を購入している人は、時には季節を感じながら自分好みの梅シロップや梅酒を作ってみてはいかがでしょうか?

20220523img_2

甘いドリンクやお酒は苦手…血糖値が気になる…という人は、調味料としての活用もお勧め。
私は青梅をはちみつと玄米酢を合わせたものに漬けておき、ポン酢やすし酢のベースにするなど、普段の調味料としても使います。

梅料理というと「梅干し」をイメージすることが多いですが、本来の濃度で漬けた梅干しは保存性を高めるため塩分が高いのが難点。
梅を酢に漬け込むのは、塩分を上げずに梅のエキスを継続的にとれる安全な方法です。
漬け込んだ梅そのものも、そのまま食べたり刻んでお寿司の具に入れるなど、無駄なく楽しめます。
血圧が高くて塩分が気になるという人は、酢に漬けて調味料として活用すれば減塩もしやすくなりますね。
高血圧に良いと言われる「」を使う機会も増えて、ダブルで良い習慣が身に付きます。

ちなみに、梅は冷凍してから漬け込むこともできるので、たくさん手に入った時にはヘタを取って冷凍しておいてもOK。
一旦冷凍すると解凍した時に身が柔らかくなってエキスが出やすいので、早く仕上がるメリットもあります。
他の材料が足りない時にも、ともかく梅だけ冷凍しておけば好きな時に買い揃えて作業ができますね。

 

2)完熟梅

20220523img_03

梅雨も後半になるとオレンジ色に色付いた完熟梅が出てきます。
ふっくら柔らかい梅干しには、この完熟梅が最適です。
新鮮な梅はバリアのような細かい産毛があり、水に入れると宝石のようにキラキラするのが神秘的。

20220523img_04

トマトなどと同様、常温で置いておく事で色は付きますが、やはり木で熟した梅はプラムのように甘い香りがして、まさにフルーツのようです。
この自然な甘味のある完熟梅でオーソドックスな梅干しを作るのが最高!

ここ数年試行錯誤で色々な農園の完熟梅を取り寄せて漬けていますが、梅を塩で漬けるというシンプルな方法だけに、梅干しの出来も漬け込む梅に大きく委ねるのを実感します。
砂糖や化学調味料などの余分な調味料を使わずにまろやかで美味しい梅干しを作るには、梅作りから収穫、加工まで全て丁寧に手をかける必要があると、自分で作るようになって理解できるようになりました。

条件が整って美味しい梅干しができるととても嬉しいのですが、「量」には注意が必要。
大きな梅干しだと1粒の塩分は3g弱です。
体に良いものだから「1日1個まで」と言われることもありますが、個人的には「1日1/2個まで」を目安にしています。

また毎日梅干しを食べるのではなく、暑い日やお腹の調子が良くないと感じる日など、体調に合わせて取り入れることで平均的に塩分を抑えやすくなります。

20220523img_05

ところで梅を色付けるのに使う「赤じそ」。
塩もみした後に梅酢に入れると鮮やかに発色し、梅を優しい赤色に染めてくれます。

梅干しは青いものが好きで敢えて色は付けないという人もいるようですが、赤じその価値は色だけではありません。
殺菌、抗菌作用が高く、免疫力アップ!梅干しのパワーを更に高めてくれます。
同時にポリフェノールも強化♪

さらに漬け込んだ後の赤じそは、干して細かく砕くゆかりになります。
お天気の良い日に1枚1枚広げてパリパリにし、袋に入れて細かくしてみましょう。

梅干し同様ご飯のお供になりますし、ゆかり和えなどの調味料として使えます。
1枚ずつ広げる作業は手間ではありますが、健康効果の高い価値ある副産物です。
ぜひ有効利用して下さいね。
もちろん、ゆかりにせず梅干しと一緒に食べてしまいたい!という人は、それでもOKです。

そして残った赤い梅酢は、野菜を漬けるのにお勧め。
カブや大根のような白い野菜を漬け込めば、料理を彩る付け合わせになります。

特に外せないのは、新生姜!
またちょうど良くこの時期に出回っています。
市販の紅生姜や甘酢生姜は着色料が入っている物も多いので、梅酢に漬けて安心安全な紅生姜を作りましょう(^ ^)

20220523img_06

 

さて、あなたはどんな方法で「梅」を使えそうですか?
和食に相性の良い「梅」。
蒸し暑い季節のある日本だからこそ、浸透した食材かもしれません。
「梅」を上手に取り入れて、季節を楽しみつつ毎日を元気にお過ごし下さい。

エミ

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事