「おいしそう!」見た目にもおいしいと思える、ご高齢者の施設のお食事

おいしいは見た目から

人は食事をすることで、エネルギーを摂取したり、体を整えたりします。
しかし、いくら栄養バランスの整った食事であっても、残さずおいしく召し上がっていただかなくては、意味がありません。

おいしい とは、五感をすべて使って、脳を刺激して感じます。
その中でも、視覚に依存する割合が大きく、見た目は味の感じ方にも大きく影響します。

五感による知覚の割合は 視覚が83%、聴覚が11%、臭覚3.5%、触覚1.5%、味覚は1.0%とも言われており、視覚による影響が大きいことがよくわかります。

実際、目を閉じて食べてみると、その食べ物が何か正確に言い当てることは、とても難しいことです。

なぜなら、私達は視覚から得た情報で食べ物を認識すると、過去の記憶から情報を探し、体は受け入れる準備をはじめます。
「おいしそう」と思うのは、過去に美味しかったとして残っている記憶と、目の前の料理を比較し予測しています。
視覚の情報から感じる部分が大きいのです。

 

・ソフト食、ミキサー食でもできる「おいしそう」「食べたい」食事

ご高齢者の施設では、咀嚼嚥下力が衰え、口から食べることが難しくなっている方がたくさんいらっしゃいます。
刻み食・ミキサー食・ソフト食など、状態に応じたお食事となりますが、それぞれに適した形態を模索し、できるだけ口からのお食事で栄養をとってもらうような調理にあたりましょう。
ここでも、しっかり食べていただくために、「おいしそう」「食べたい」と思っていただけるよう、食欲を刺激できる見た目作りを心掛けます。

特に、利用者の皆様が楽しみにしている特別食やレクレーションでは、普通食の方と同じようにお楽しみいただけるような工夫が必要です。

例えば、職人がお寿司を握って提供する‘寿司レクレーション’。
みんな大好きなお寿司ですが、咀嚼嚥下が衰えて食べることのできない方へのソフト食を、こんなお寿司風にして提供しています。
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こちらは、ピザレクレーション。
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ちゃっかり味見をさせていただきましたが、しっかりピザの味でしたよ♪

おいしそう!と思って、積極的に食べることで、体への吸収率もアップします。
給食も、家庭での食事も、味覚からだけでなく、視覚からもおいしいと思える工夫をしていきたいですね。

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