うっとうしい梅雨の季節となりました。
太陽が隠れ、ただでさえ憂鬱になりがちですが、特に高齢者の方は体力の消耗もあり、体調を崩しやすい季節です。
そこで今回は、その理由と対策をまとめてみました。
梅雨の季節はなぜだるい?
約3分の2が水分でできている私たちの体は、その水分が体内をうまく循環することであらゆる機能を正常に働かせることができます。
食べ物や飲み物から摂取された体内の水分は、通常、汗や尿となって、身体の熱と共に排出されていきます。
ところが、梅雨時期は湿度が高いこと。また、朝晩の気温差や、一日のうちの気候の変化が激しいことも多く、体内の水分の循環がうまくできなくなり、体温調節もうまくいきません。
このような高温多湿な環境や、急な変化に身体がついていけず、風邪をひいたり、身体が重く感じたりすることが、梅雨のだるさです。
まずは水分補給
太陽が出て気温も高ければのども乾き、水分補給もスムーズなのですが、じわじわと蒸し暑いこの時期は、のどの渇きに気づきにくく、水分補給を意識しないことも多くなります。
それ程のどの渇きを感じていなくても、実は脱水症状に向かっていることもあります。
トイレの回数が増えるから…と控える方もいらっしゃいますが、それだけ体温をうまく調整できている証拠です。
のどが渇いてから、ではなく、こまめに水分補給ができるよう、身近にコップ1杯の麦茶だけでも置けるといいですね。
体温調節を助けよう
体調不良の原因となる高温多湿を取り除くことが大切です。
換気して扇風機だけをかけたり、エアコンの除湿をうまく使ったりするといいでしょう。
気温の変化や、外と室内の温度差でバランスを崩すことも多く、さっと羽織るものやマスクを用意しておくことも大切です。
また、高温にもかかわらず汗をかきにくいため、体温がこもってしまいがちです。
室内でもラジオ体操などで身体を動かしたり、梅雨の晴れ間には日光を浴びながらお散歩をしたりして、発汗を促しましょう。
暑い日でもお風呂ではゆっくりと湯船に浸かり、発汗を促すとともに、リラックスしてぐっすり眠りましょう。
不足しがちな栄養を摂ろう
蒸し暑さにより食欲が低下すると、食べやすさからお素麺やお粥などに偏りがちになり、必要な栄養や水分が不足した食生活が続いてしまいます。
もし食事を1食抜いてしまうと、200cc前後の水分まで取り損ねてしまいます。
1日3度の規則正しい食事が理想ですが、どうしても食べられないときには、偏りに気をつけ、少量でもビタミンやたんぱく質を取り入れましょう。
お素麺でしたらきゅうりやトマト、卵やツナをトッピングしたり、薬味をのせた冷奴を加えるだけでもバランスアップします。
暑い日には、普段温かく食べている煮物や茶碗蒸しも冷たく冷やして、また果物は、コンポートにしてアイスといただくのがお勧めです。
肌寒い日には、根菜のたっぷり入った汁物や、生姜やねぎを使って、体の中から温まるメニューも喜ばれます。
ちょっとひと工夫で、梅雨時期のお食事を楽しい時間にできるといいですね。
空も心もどんよりしてしまうこの季節ですが、身体が元気であれば、自然と気持ちも元気になり、ご飯もおいしく楽しく感じます。
ご自身に合った健康管理で、元気に梅雨時期を乗り切りたいものです。