日ごろの仕入は大体が月~金曜日に納品されることが多く、市場が休みの水曜日をのぞく週に4~5日、例外的に土曜日の納品もありますが、土・日曜は納品業者さんもお休みになるので金曜日に月曜日使用分の食材が納品されることもあります。
土・日・祝祭日がお休みの社員食堂や学校給食はよいとして、365日稼働している病院や介護施設の食事は食材の保管場所が大変です。
施設によっては、あらかじめ想定して冷蔵庫、冷凍庫は大きめのものが用意されていたり、小型のものが2~3台とあったり、乾物類を保管しておく場所も広めに作ってあるところもありますが、実際にこういう設備を持っているところは稀です。
ゴールデンウィーク、お盆休み、年末年始の長期休みは食材の保管場所に苦労します。
では、十分な保管設備のない場合、どのように乗り切ったらよいのか?
解決方法のひとつを説明いたします。
ゴールデンウィークを載り切るカギは魚の切身!
ここでもやはり管理栄養士さんが献立を工夫して、それぞれの施設にあった献立を作って食材が大量に納品されないようにしています。
特に魚の切身は冷凍品を使うことが多く、保管場所も小スペースで済むため活躍する機会が増えます。
なので、今回は今が旬なお魚を紹介します。
- しらす
全国的に有名なのは静岡県でしょうか
全国各地にしらすが名産の場所がありそうですが、弊社がある藤沢も「湘南しらす」としてスーパーの店頭に並んでいます。釜揚げや、時には生のものも。
しらすとは、魚の名前ではなくイワシの稚魚。
地方によっては「ドロメ」などとも呼ばれています。
- サワラ
給食では比較的に使用頻度が高い食材です。
「鰆」。魚へんに春と書いて「さわら」。
関東での旬は12月~2月にかけてですが、瀬戸内海では春~初夏にかけて産卵のため大量に押し寄せるそうです。
あまりなじみはありませんが、瀬戸内ではお刺身で食べるところもあるそうです。
- タイ
給食で天然もののタイを口にすることは、まずありません!が(笑)タイの旬は2~4月。
5月に産卵時期をむかえるタイは、その色鮮やかさから桜鯛と呼ばれ珍重されています。
私達がよく口にするタイは養殖が多く、天然と違って脂(あぶら)のノリがよいとされています。
- アサリ
自然や人工物などの変化により、国内での漁獲量は減っていると言われているアサリですが、私達給食の業界でもやはり輸入品が多く入ってきます。
お味噌汁やバター蒸し、パスタなどで使用しています。
旬は2~4月とされていますが、3月ごろに潮干狩りのピークをむかえることでも有名ですね。
- 番外編 マグロ
マグロは一年中、世界中の海を泳ぎ、旅をしています。
私もそんな旅に出たいです・・・。
遠洋漁船も旬のマグロを追いかけ海を渡っています。
なので、私達は常に旬のマグロを食べていることになります。
給食でマグロのお刺身を提供することはあまりありませんが、ネギトロ丼や小鉢で数切れのマグロをお出しすることがあります。
その時はチャンスです。ぜひ食堂へ足を運んでみてくださいね。
日本近海で漁獲されるマグロについては、春~夏が旬と言われているそうです。
ゴールデンウィーク中の食材で気を付けたいこと
仕入として諦めずにガンバりますが、どうしても冷凍で小スペースの保管場所で済む魚の切身や冷凍野菜が中心になってしまいます。
そうであっても、できるだけ食べてくれる人に満足していただけるよう工夫することが大切です。
逆にゴールデンウィークに向いていない食材はフレッシュな野菜です。
市場もお休みなので、いいものが届きにくいこともあります。
使う場合は、例えばトマトなどは少し青いものを発注すると良いかもしれません。
小スペースで済む魚の切身や冷凍野菜と違い、どうしてもかさばって場所を取ってしまいます。
新しい調理法などは割愛しますが、今日も揚げ物かぁ~、などの喫食様への飽きのこないような食材を提案するようにしましょう。
それでは、また。
仕入部 T