
先日、政府備蓄米の随意契約での販売が開始された。
ホームセンター等で販売されているので、すでに手に入れた人もいるかと思われます。
加えて、随意契約の政府備蓄米は、従来の小売業に加えて外食や給食への販売が開始されています。
給食会社大手数社が手をあげていたので、すでに社員食堂や施設等の中には政府備蓄米が提供されはじめているところもあるかもしれません。
ケイ・エフ・ケイでは、現時点で随意契約の備蓄米の購入は見送っています。
理由は、
- 「『いつから』『いつまで』という使用可能時期が明確でないため」
- 「継続使用の可否が不明なため」
- 「政府備蓄米使用についてクライアントとの調整が必要なため」
だからです。
大手給食会社であれば、契約しているクライアントとの全体的な調整がうまくいかなくても、一部先行して了解が取れたクライアントから提供することが可能ですが、私たちの中小規模の給食会社では難しいのです。
また、クライアントの了解が取れずに在庫として余らせるわけにもいかないでしょう。
一方で、政府備蓄米の品質が話題になっています。
ニュースなどで「新米と比べると香りが落ちる」「食感が違う」と報道されているので、少し品質が心配かもしれないと思っている人がいるかもしれません。
しかしながら、営業としてお客様の声を聞いているかぎりでは、政府備蓄米の品質については抵抗感が少ないという印象です。
毎日の報道により、米事情の厳しさが浸透しているからだと思われます。
「今は米が高い」「米の確保が厳しい」と認識されているようです。
しかしながら、給食事業においては、クライアント様からの了解がないかぎり、従来使っていたお米を政府備蓄米に切り替えることは難しいのです。
また、一般企業の社員食堂よりも、老人ホーム等の施設向けの給食の方が政府備蓄米使用のハードルは高いかもしれません。
なぜなら、施設向けのお食事(給食)は利用者の方々の楽しみのひとつであるため、中身のクオリティや食材にこだわりを持っている施設があるからです。
例えば保育園であれば、備蓄米を使用するためには保護者へのアナウンスが必要になるでしょう。
それに対して社員食堂ではクライアントの了解があれば「政府備蓄米を使用しています」のアナウンスがあれば使用は可能でしょう。
もし、皆さんが利用している食堂や、ご家族が利用している施設などで提供されているお米(ライス)で、その味や品質で気になるところがあったら、気兼ねなく申し立ててみてはいかがでしょうか。
もしかしたら、政府備蓄米の使用についてアナウンスがなく、現在、食堂に入っている業者が使用しているかもしれません。
また、そうでなくても、お米(ライス)は毎日提供されるお食事の重要な要素ですので、「ウチの社員食堂のお米(ライス)が美味しくない」と思ったら、食堂を管轄しているセクションの担当者や、食堂の意見箱に意見を入れてみるのもいいでしょう。
各給食会社は使用している業務用米(ブレンド米)は違うので、業者を変えることによってお米(ライス)の味が変わり、食事全体の質が向上するかもしれません。