秋らしいカラリとした空気に入れ替わると、徐々に手先の乾燥を感じるようになりませんか?
夏の暑さと強い日差しによるダメージを受けてバリアが弱くなっているところに、乾いた空気の中で一気に水分が奪われやすくなります。
冬に向けてどんどん乾燥が進んでいく時期、内側から皮膚を整えて、カサカサ予防をしていきたいですね。
では、健康な肌を作るために必要な成分は?
1)たんぱく質で材料補給
私たちの体を作る材料となるたんぱく質。
肌も、そして肌に栄養を運ぶ血液も、このたんぱく質なしには作り替えがスムーズにいきません。
毎食肉や魚、卵や大豆製品などのたんぱく質の多い食材を食べて、肌の材料を補給しましょう。
薬膳では、身近な豚肉や卵に加え、ホタテも体に潤いを与える食材と言われています。
ホタテの輸出が伸び悩む今、国産ホタテを食べてお肌のケアをしつつ生産者の応援をするのも良いかもしれませんね。
とはいえ、どれか1つに偏るのではなく、ローテーションしながら食べるのがベストです。
吸収を良くするために、3食に小分けにすることも大事なポイントになります。
また、良質のたんぱく質が多い乳製品も、体の潤い補給に良い食材。
ミネラル補給の観点からも、1~2品(200~300g程度)を毎日口にするのが良いでしょう。
2) 適度な油は潤いの素
肌を作る細胞膜の主成分である脂質も、潤いをキープして肌の健康を保つのに貢献してくれます。
ただ、酸化された油や飽和脂肪酸の多い油は、肌にダメージを与えたり、健康上のリスクが上がりやすくなったりと、デメリットが大きくなります。
高温で加熱した揚げ物やスナック菓子、洋菓子は極力控えめに。
動物性の脂が多い焼き肉、家系のラーメンなども、頻度に注意したい選択肢です。
逆に、一価不飽和脂肪酸の多いオリーブ油、抗酸化作用の高いビタミンEが多いごま油を上手に使っていきましょう。
サラダにオリーブ油と塩をかけたり、ポン酢にごま油を合わせて和え物にするのも、毎日続けやすい方法です。
クルミは適度に摂りたいn-3系の脂肪酸が多く、1回の目安になる片手の平1杯(20g)で推奨量の約8割が補えます。
サンマやサバなどの青魚が苦手な方は、間食でクルミを食べたり、クルミ味噌を作り置きしてご飯のお供にするのも良いかもしれません。
3)ビタミン類はたっぷりと
乾燥対策に十分摂っておきたいビタミンA。
粘膜を健康に保ち、皮膚の潤いを保つ働きがあります。
不足すると体のバリアが弱くなって免疫力が落ちるので、病気の予防にも欠かせません。
動物性の食材では、レバーや鶏肉、うなぎなどに多く含まれています。
ただ過剰症も気になるため、顕著に多いレバーは週2回以下を目安にして。
植物性の食材に含まれるβ-カロテンは、過剰症の心配がないと言われています。
南瓜やにんじん、ほうれん草に小松菜など、色の濃い野菜は積極的に食べたいですね。
脂溶性のビタミンなので、前項に記載した良質の油と組み合わせ、ほうれん草のごま和え、南瓜のクルミ和えなどにすると、お肌に良い食材同士で吸収もアップします。
代謝を促すビタミンB群も、皮膚を整えるのに必要な成分。
ビタミンB2、B6の不足は、皮脂が原因となる皮膚炎を起こしやすくします。
特に油断すると不足しがちなビタミンB2は、積極的に摂るようにしたいですね。
卵の他、納豆や焼き海苔、マッシュルームや椎茸などのきのこ類が、身近で他の栄養素のバランスも整いやすい食材です。
ビタミンCやEは、活性酸素などの様々な刺激で傷ついた細胞を修復するのに必要。
不足しやすいビタミンCは、酸味の多いフルーツや葉物の野菜類に豊富に含まれています。
4) 循環を良くする
必要な栄養素を体に入れたら、それを隅々まで行き渡らせることが必須です。
マッサージ、入浴などは、血行を促すことにより必要な栄養素を運びやすくし、同時に不要な物を出しやすくする効果がありますね。
運動も血流を促してくれる上、マイオカインという物質が出て、肌を整えてくれるそうです。
運動が億劫になっていた方も、美肌のために再開してみてはいかがでしょうか?
食べ物では、柚子やみかんなどの柑橘類が血行を良くするのに貢献してくれます。
ビタミンCとβ-カロテンも多いみかんはメリットいっぱい!
旬の時期は、毎日1~2個食べておくのがお勧めです。
身近な食べ物を賢く組み合わせ、乾燥に負けない健康な肌作りをしていきましょう!
エミ