昨年から始まった値上げラッシュ。
この8月も乳製品や調味料など多くの食品が値上げされ、買い物する度に次々に値段が変わっているような気がします。
節約のために安い商品を探したり、安い食材に切り替えたり…も大事ですが、栄養バランスに配慮して健康を保つことも必要ですね。
そんな中、今回注目したいのは比較的値上げ幅も小さいバナナ。
果物の中では安価で、年中手に入りやすい利点もあります。
コンビニでも売られていて、1本ずつでも購入しやすい、包丁で皮を剥く必要がないという点も、食べやすさの理由の1つです。
そんなバナナには、健康にも嬉しい栄養素がいっぱい!
上手に取り入れれば、節約と体調アップの両立に繋がります。
そこで今回は、バナナの特徴を整理し、賢い活用方法について考えてみましょう。
まず、バナナの主な栄養素は糖質。
腸内環境を整える食物繊維は1本約1g、ビタミンCも1日の推奨量の6分の1程度含まれています。
また、カリウムが豊富で、不足がちなマグネシウムが摂れるのも嬉しい点。
血圧が気になる方に摂って欲しい栄養素が、セットになった食材です。
「睡眠の質を上げる!」のテーマで記載した通り、トリプトファンやビタミンB6も含まれているため、現代人に多い睡眠の悩みや自律神経の乱れを改善するのにもお勧めです。
加えて、バナナはレジスタントスターチが摂れることでも注目されています。
レジスタントスターチはでんぷんでありながら消化されず、食物繊維に似た働きをするもの。
善玉菌のエサになったり、糖の吸収を緩やかにして血液をきれいにしてくれます。
最近は数値改善のために糖質を控える方が増えていますが、それに伴ってレジスタントスターチを口にする量も減っているそうです。
糖質を毛嫌いするのではなく、バナナで質の良い糖質を摂る方が、数値改善に繋がるかもしれませんよ。
ちなみに、バナナは熟し具合によって成分が変化していきます。
追熟するにつれ、レジスタントスターチやビタミンCが減っていく傾向に。
一方、完熟バナナは免疫力を上げる成分が多くなります。
より強化したい点に合わせて、熟れ具合を選んでいくのも良いですね。
では、そんなバナナの特徴に合わせたタイミングや食べ方は?
まずは朝食。
バナナは、果物の中ではカロリーが高めの食材ですが、朝食の1品として質の良いエネルギー源になります。
朝に糖質を摂ることで、身体が目覚めて仕事の効率も上がりますし、朝食に糖質を摂っておくと、その後の血糖が安定しやすくなります。
時間がないのでプロテインのみ、という方も、バナナ1本を加えてみてはいかがでしょうか?
また、朝は野菜を用意できない場合も、バナナの活用はメリット大。
野菜で摂りたい食物繊維やビタミンC、カリウムが補えますし、レジスタントスターチで腹持ちもアップします。
この場合、あまり熟れていない酸味の強いバナナが向いていると言えるでしょう。
サンドイッチが値上がりして手を出しにくくなった…という方は、惣菜パンにバナナを組み合わせて食べるのもお勧めです。
おやつには、完熟バナナの活用を。
甘みが強くなるので、スイーツとしても使いやすくなります。
一口大に切って冷凍にすれば、シャーベットのように食べられますね。
ここのところ値上がりしたアイスに比べ、価格が安くカロリーも低いので、お財布にも身体にも優しいおやつになります。
週に何回かアイスをバナナに置き換えるだけでも、ヘルシーな節約になるでしょう。
また、甘くなったバナナを食べやすい大きさに切り、周りにきな粉をまぶすと和のスイーツに。
バナナの甘みで砂糖を加えなくても美味しく食べられますし、しっかり摂りたい大豆製品で食物繊維を増やす事ができます。
たんぱく質もアップするので、筋肉量を増やしたい方の間食としても良いですね。
そしてバナナは脂質をほぼ含まないため、運動前後の軽食にも向いています。
運動前はエネルギー源として、運動後であれば疲労回復に貢献してくれるため、ジム通いをしている方にもピッタリ。
特に糖質量が少ない粉タイプのプロテインの場合、バナナの糖質を一緒に摂ることで、筋トレの効果もより上がりやすくなりますよ。
まだまだ見通しが立たない値上げラッシュ。
栄養面のコスパが良いバナナを活用して、身体にも良い節約を実現していきましょう。
エミ