皆さんはビタミンDを摂ることを意識していますか?
ビタミンDはカルシウムの吸収を促して骨を丈夫にすることで知られてきましたが、それ以外にも免疫力を上げたり、筋力維持や認知症予防に貢献したりするなど、様々な健康への恩恵があることが分かってきました。
そんな優れた働きをするビタミンD、食事摂取基準の「目安量」を満たしていない方が多い上、そもそもこの目安量では十分でない可能性もあるそうです。
その理由は、食事からのビタミンDの摂取量が少ない現状をふまえて、皮膚でも作られるビタミンDを考慮して目安量が考えられていること。
実際、日光を十分に浴びていれば、ビタミンDは皮膚で作ることができます。
ただし、紫外線は肌にダメージを与えるため、多くの方が日焼け止めを使ってブロックしていることでしょう。
日焼け止めの性能も良くなっていますし、お肌のケアをしながらどの位のビタミンDが作られているのかは、明確に分からないのです。
ちなみに目安量は8.5μgですが、皮膚での生成を考慮しなければ15μg、70歳を超えれば20μgが必要と言われています。
この量を食事で満たしておくのが理想ですが、2分の1も摂れていないのが現状です。
それならサプリで補ってしまおう、と考える方も多いでしょう。
ただ、その前にもう一度食生活を見直して、食材でビタミンDを増やす工夫をするのがお勧めです。
というのは、ビタミンDが魚ときのこ類に多く、これらを増やすことで他の生活習慣病を予防する効果も期待できます。
また私たちに馴染みのある食材が多いので、少し意識することで量をグンと増やすことができます。
以下を参考に、食生活を振り返ってみて下さいね。
まず魚の中で貢献度が高いのは、鮭やサバ、イワシやサンマ、ウナギなど。
焼き魚でよく食べられる銀鮭は、1切れ80g程度で12μgを含み、目指したい1日15μgの8割をクリアできます。
さらに多いのは秋鮭や紅鮭。
どちらも50gで1日分以上を補える優れ物です。
鮭フレークやスモークサーモンなどの加工品としてよく出回っていますので、おにぎりの具やおつまみ、サラダのトッピングなどでご活用を!
サバやサンマの缶詰も、1日1缶食べれば10μg前後摂ることができます。
手間もかからないので、朝食の1品にも向いていますね。
また、イワシの中ではマイワシがダントツ。
ただ、生のイワシは小骨が多くて料理しにくい、食べにくいと感じる方も多いと思います。
そんな方でも、お寿司なら抵抗なく食べられるのでは?
寿司ネタ1貫でも、マイワシなら6μg以上のビタミンDが摂れます。
少し大ぶりのネタなら、1皿2貫で1日分をクリア!
お寿司屋さんに行ったら、ぜひ1皿チョイスして下さい。
そして、イワシの加工品も上手に利用して。
イワシの稚魚を使ったしらす干しは、冷凍保存もできる便利な食材です。
しらすご飯やしらすおろしのような一般的な食べ方だけでなく、お好み焼きに加えたり、オムレツに入れたり、様々なアレンジもできます。
イワシの練製品である「つみれ」も料理に使いやすいアイテム。
大根や長ねぎを入れた「つみれ汁」は、寒い時期にピッタリの料理です。
その他、そのまま食べられる「食べる煮干し」も、足りないビタミンDを補強につながります。
おやつをよく食べる方は、ローテーションに入れてみてはいかがでしょうか?
きのこ類でビタミンDを最も多く含むのは、キクラゲです。
乾燥した黒いキクラゲはスーパーでもよく見かけますが、その種類までよく見て購入する方は少ないかと思います。
実は、同じ黒いキクラゲでも「アラゲキクラゲ」が優秀。
ゆでた状態100gでビタミンDが25.0μgと、普通の黒キクラゲの約3倍含まれています。
購入の際、ちょっとこだわって選んでみましょう。
焼きそばや八宝菜、スープの具として、幅広く使えますし、カロリーも低くダイエット時にも安心です。
水戻しした20gを1日1回使うだけで5μgベースアップし、不足分の大半を補充できます。
次に多いのがマイタケ。
鍋や煮物、味噌汁など、和食との相性抜群で、キクラゲとは違う使い方ができますね。
グリルしてサラダのトッピングにしたり、オリーブオイルで炒めて単品で食べたりするのもお勧めです。
洋食に合うきのこ類では、エリンギが便利。
クセもないので、ハンバーグやミートソースに刻んで入れれば、きのこが苦手な方でも食べやすくなります。
料理や状況に合わせて、きのこ類も上手に使っていきましょう。
選び方の工夫でビタミンDを強化し、自然の食材で身体のメンテナンスをしていきたいですね♪
エミ