社員食堂の委託業者(給食会社)を変えると何が変わるのでしょうか。
一般的な話題ではないので、想像することは少し難しいかもしれません。
給食会社の営業マン目線から言わせていただくと、当たり前ですが、まずお食事の内容が変わります。
なぜ、変わるのか?
調理師が変わる。献立が変わる。ここまでは予想しやすいかもしれませんが、バックアップ体制や食材納品ルートが変わることも要因のひとつです。
食材納品ルートの変化は毎日のお食事にどう影響するのでしょう。
例えば、大手給食会社はメインの顧客規模が大きいため、納品されるロットも必然的に大きなものになります。
ロットが大きいため、1回の食事提供時に消化できず、同じ食材が近日中に使われる事態が出てきます。
「あれ?一昨日もこのコロッケは見たぞ?」という現象は、作り手の手抜きもありますが、ロットが大きいから起こることでもあるのです。
それがマンネリにもつながります。
ですから、給食会社を変えると、納品ルートと納品ルールが変わるため、食事のマンネリ感の減少につながる可能性があります。
ただし、今お使いになられている給食会社と同規模の会社を選んでしまうと、納品のルールが変わらない可能性が大きいので、選定の際には地元にある会社や規模が小さく小回りのきく会社を調べて声をかけてみるといいかもしれません。
最近はテレビで社員食堂を取り上げる機会が増えました。
SNSなどで社員食堂の画像をアップしている人も見かけます。
そういったメディアの情報に触れていると「ウチの社員食堂もこういうふうにならないだろうか?」と考えることもあるでしょう。
そのとき今の給食会社に要望を出して変更をしてもらうのと、給食会社ごと変えてしまうのと、どちらが有効でしょうか。
もし、食堂をお任せしている業者さんとのコミュニケーションが良好ならば、要望を出すことで変化が起こるかもしれません。
ですが、他の社員食堂と比較して見劣りを感じている時点で、現在の業者さんがニーズに応えていないこと、つまりコミュニケーションが不足している可能性は大きいのです。
その場合は、給食会社自体を変更する方が良い方向への変化を生みやすいと言えます。
給食会社を変えることで何が起こるのか。
先に述べたとおりの変化はもちろんですが、もっとも大きなものは食堂の雰囲気が変わることではないでしょうか。
例えば、同じメニューであっても会社によってレシピや調理法や食材は変わってきます。
温めるだけで完了の完全調理品、セントラルキッチンのケータリングなど、使用食材は会社によって異なります。
大手給食会社になると物流とセントラルキッチンが連動しているため安定した食材の供給が可能です。
中小規模の給食会社はお客様に合わせたお食事の提供が可能です。
両者に優劣はありません。
どのような食堂にしたいのか。要望の違いです。
そのため、給食会社に何を望むのかによって選択は変わってきます。
どういう選択をすればよいのでしょうか。
会社のHPやカタログを見ているだけでは判断できません。
営業マンである私は、お客様に実際に提供している食堂に来ていただいて、食事を食べていただく試食をおすすめしています。
たまにお弁当での試食を希望されるお客様もおりますが、強く現場での試食をおすすめしております。
なぜなら、現場で実際に調理して提供する姿を見ていただかないと給食会社のスタンスが見えないからです。
唐揚げ定食をお弁当で試食するのと、厨房のフライヤーで上げてスタッフによって盛り付け提供されるのとでは、入ってくる情報量が雲泥の差です。
社員食堂の業者変更は慎重に行わなければなりません。
適切な業者選択をするためには情報の量が不可欠です。
ごまかしのきかない現場での試食を私がおすすめするのは、多くの情報を元にお客様の求める給食会社をお選びいただきたいからなのです。